#894 忘年会と厄払い

先日あるうどん屋さんで突撃取材(アポなし)がありクルー総勢9名がやってきました。折しもお昼時でお店はかなり混雑していたため、来店客への影響は必至。案の定、おでんにビールでご機嫌だったおっちゃんは、堪忍袋の緒が切れて、大声で一喝した途端、その場が凍りつきました(おっちゃんの気持ちもわからんでもないが)。起きてしまったことは仕方ありませんが、一連の取材をリアルに編集すれば、「斬新なうどん店取材になるかも」と思ってしまいました。さてイラスト担当者の新着情報をお届けします。
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昨年は、コロナも晴れて五類へ移行し、会社でも久しぶりに忘年会が催されました。数年間の溜まりに溜まった鬱積を晴らすためか、ビールやワインが次々と空になり、気付けば終電はとっくに過ぎてしまい、有志の多くは始発で帰る羽目になりました。私も始発は初めての経験で、普段なら1時間のところがやけに遠く感じました。

帰宅後はすぐに寝たものの、昼過ぎに起きると頭痛に吐き気と典型的な二日酔いの症状を呈し、どうにもなりません。この日は大掃除をして気持ち良く新年を迎える手筈だったのですが、それどころではなく、やっとのことで家事に手をつけたのは夜になってからでした。だらだら何もしない日より、二日酔いで何も手がつけられない日こそ、真の意味で無駄な一日だと痛感しました。

翌日は新幹線を予約していたので支度を整え駅に向かいましたが、あろうことかまだお酒が残っていて、気分は最悪、足取り重く、コンディションは凹んだままです。目指すは、10:30発の新幹線。「最悪乗り過ごしても自由席に並べばいいか」との悪魔のささやきが脳裏をよぎりましたが、なんとか予定通りの新幹線にもぐりこみました。車中のアナウンスで、今回の年末年始から全席指定席になった事実を知り、一瞬頭痛を忘れ、代わりにどっと冷や汗がでました。普段はなんともない新幹線の揺れと闘いながら、在来線へと乗り継ぎ、やっとの思いで地元に到着。二日酔いどころか三日酔状態での帰省になるとは誰が想像したでしょう。

体調がようやく戻ると地元の友人たちと再会です。「早く香川に帰っておいでよ〜」とストレートに言ってくれるのは、幼馴染みならではの言葉です。東京でも香川でも、つくづく自分は素敵な友人に恵まれているなあと感じます。ただ東京だったら朝から友達と集まることはありませんが、なぜか田舎にいると「明朝9時にスタバ集合!」が全く違和感なく通じるくらいみんな朝型です。

田舎で正月休みを満喫し、東京に戻るとまた新たな気持ちでスタートを切れました。手始めは会社恒例の初詣です。今年はついでといっては何ですが、「厄祓い」もチャレンジしてきました。というのも、昨年末はインフルエンザを始め、原因不明の高熱ラッシュに悩まされたので、一旦リセットの意味も含め、また厄祓いがどんなものかも興味があり、体験してきました。

まず受付で、厄祓いしてもらう人の名前と住所を書き、お札のレベルを選びます。成田山新勝寺では、大小2種類のレベルが選択でき、それに応じてお札の大きさや初穂料が異なります。どちらを選択するかは大問題ですが、効果が確信できない小心者の私は(小)を選択したので、ひょっとしたら効果は限定的かもしれません。

お祓いの時間となると、神殿の手前の拝殿に通され、お祓いを受けます。何を唱えているかはさっぱり不明ですが、自分の名前だけは確認できました。僧侶が白い髪の付いたお祓い棒(大麻=おおぬさ)を持ち、眼前で大きくサッサッと振り、クライマックスになるとリズミカルな太鼓打ちが入ってきます。なかなか大音量で打って唱えてくれるので、だんだん頭がグワーンとしてきたところで終了。わずか15分ほどの時間でしたが、初体験ということもあり、大麻や太鼓のインパクトに圧倒されながらあっという間の厄払いでした。

お祓いが終わると、自分の名前が書かれたお札を持って帰ります。神棚がないお家は、自分の目線より高いところに置くように教えていただきました。私は早速、本棚の一番高い場所にお札をおいて毎日気を引き締めています。今年は何か良いことがあれば、きっとこのお札のおかげに違いありません。