#289 究極の裏メニュー・・・天鍋うどん

日曜日のお昼は、都合がつけば必ず行きつけのうどん屋さんで、釜揚うどん(#248)。個人的にはかなりポイント高し、というかほぼベストなんですが、ここのうどん屋さん、見た目が地味なせいかうどんツアーの関所にはなっていないようです。バリバリにコシが強いとか、今流行(?)のもっちり系ではなく、至って普通のソフトなうどんなので、一見さんにはその真価がなかなか評価されにくいのかも知れません。しかし一見何の特徴もないうどんのようですが、丁寧に作られているので、お昼はいつも常連客で満員です。

またうどんもさることながら、気に入っているのはそのうどんつゆです。辛過ぎず、甘過ぎず、そして出汁のしっかり効いたつゆは、何時食べても飽きることがありません。以前、あるお醤油屋さんが「セルフのうどん屋では、つゆ一人前の原価が大体10円なんですわ。そやけどね、それではなかなか美味しい出汁は作れんのですわ。ほんまは30円位だせばおいしい出汁ができるんですけどね」っと言ったのが印象的ですが、そうすると「ここのつゆは30円以上かな?」と思います。麺と出汁は車の両輪なので、両方揃って初めて素晴らしいうどんができます。

ここのメニューの両横綱は、画像の通り鍋焼きうどん(700円、お持ち帰りは+50円)と天ぷらうどん(600円)。もちろん釜天(700円)や天ざる(700円)もありますが、これは天ぷらうどんの傍系ということでスルーします。このお値段、東京の方にとっては普通でも、ここさぬきではハッキリ言ってかなり高価です。でも値段以上の値打ちがあると私は思います。鍋焼きうどんは、具材が盛り沢山だし、てんぷらうどんはデカイ海老の天ぷらがついてきます。あと20年若ければ、毎日代わりばんこに食べたいところですが、新陳代謝が落ちてきたこの頃は、やはり釜揚うどんがベストかと思います。

さてここからが本題です。ここでよく遭遇するNさんはかなりのB級グルメで、私と同年代(多分?)にも拘らず、必ずと言っていいほど、鍋焼きとか天ぷらうどんといった豪華メニューを注文します。先日Nさんが家族4人で見えて、Nさんの注文だけがまだこないので、「何を頼んだんやろか?」と気になっていると、おばちゃんが「天鍋、おまちどう!」といいながら運んできました。蓋をあける前はただの鍋焼きうどんですが、あけてびっくり天鍋うどん、なんと中にデカイてんぷらがのっているではありませんか。最初にここのうどんを食べたのは、いつなのか思い出せないくらいずっと前のことですが、この裏メニューをみたのは初めてです。それにしてもこういう組み合わせを注文するとは、さすがB級グルメ、改めてNさんを見直しました。

ところでいつかこの究極の裏メニューを注文しようと思っていますが、このお値段いくらだろうと考えてみました。つまりのっかっているデカイ海老のてんぷらの値段です。天ぷらうどんには、ご覧のように天ぷら以外に、蒲鉾とか卵焼きがのってるので、「かけうどん」ではなくて「かやくうどん」がベースと考えると、その価格差は300円。だからこの300円が天ぷらの値段だろうと考えます。よって天鍋うどんは、鍋焼き+300円=1000円あたりが妥当かと推測します。これだと切りもいいし、そう確信していますが、今度おばさんに思い切って聞いてみます。

この他にも、魅力的な裏メニューがあります。別の日には、野球部の朝練が終わったふうな兄ちゃん二人連れがやってきて、何を注文するのかと思ったら、それぞれ「かけうどん3玉」と「肉うどん大」を注文しました。私も高校時代であれば、同じチョイスをするでしょう。値段の方は、大盛りが+100円なので、「かけうどん3玉=230円+100円+100円=430円」。一方、「肉うどん大盛り=450円+100円-100円(この日のサービスメニューのため100円引き)=450円」。「なるほど兄ちゃんたち、よう考えて注文しよるな」と感じ入った次第です。