#621 うどんマラニックと坂出付近のトレッキングコース

f621マラニックとはマラソンとピクニックをかけ合わせた造語です。タイムは気にせず、自分のペースでゆっくりと、景色を楽しみながら、また途中で食事をとりしながら、決められたコースを走るのが、マラニック。よってうどんマラニックとは、「うどん県の田園地帯を楽しみながら走り抜け、道中うどん屋さん巡りをするイベント」となります。

少し前になりますが、2018年3月3日に「ウルトラうどんマラニック2018」が開催されました。男女35名が午前8時に、ことでん瓦町駅をスタート。6店のうどん店を巡りながら、高松港赤灯台⇒仏生山公園⇒公渕森林公園⇒屋島と廻り、全長60.7kmの田園風景を満喫しました。今年は試験的な試みでしたが、問題もなく順調に実施されたので、来年は200人規模での本格的開催を目指します。それにしても6店もうどん屋さんをはしごして、お腹の中のうどんは大丈夫なのかと、ついつい要らぬ心配をしてしまいます。

ところで香川県は2008年の厚生労働省調査において、人口10万人あたりの糖尿病患者の比率が全国1位になりました(#303)。これは全国平均の2倍で、1996年からずっとワースト1位だった徳島県を抜いての1位でした。当時、一部では「うどん犯人説」がまことしやかにささやかれました。つまり「うどん県人は、うどんを食べ過ぎるから糖尿病になるのだ」っと。もちろんそんなことは事実ではありません。糖尿病は典型的な生活習慣病で、主たる原因は、食べ過ぎと運動不足にあります。

よってうどんマラニックが普及すれば、うどん県民の健康状態は劇的に向上するはずです。楽しみながらうどんを堪能し、なおかつ健康になり良いことづくめです。いくら平均寿命が延びても健康寿命が短いと、結局は要介護期間が長くなるばかりで、充実した生活を過ごすことはできません。よってうどんマラニックは、健康的な生活を実践するための重要な一手段であることに間違いはありません。

しかし楽しいうどんマラニックには、1つだけ問題があります。それはハードルが若干高いことです。長距離のジョッギングとなると、高齢者や普段トレーニングをしてない方にとっては、容易ではありません。またロードバイクやマウンテンバイクもお勧めですが、これもマラニックほどではないにせよ、誰にでもできるスポーツではありません。そこで誰にでもすぐに始められるお手軽なスポーツはとなると、トレッキングになります。

幸い香川県は、里山が点在し、軽装でも気軽に散策できるコースが沢山あります。特にこの坂出付近は、第81番札所の白峯寺を中心にお勧めのトレッキングルートがいくつもあります。というのは明治22年、予讃線鴨川停車場を起点に白峯寺まで郡道が敷設され、新しく参詣道が誕生しました。むかしは、隣町に行くにも、峠越えで徒歩2時間は当たり前。よって生活習慣病とは無縁の日常生活でした。

そして現在では、こういった昔に建設された郡道が、絶好のトレッキングルートとなっているのです。鴨川駅から白峯寺まで往復で約4時間、JRで海を渡ってきても、十分に日帰りが可能です。坂出付近のトレッキングコースの特長を以下にまとめてみました。皆さんも機会があれば是非チャレンジしてみてください。

①JR坂出駅は、JR岡山駅から僅か45分、そしてJR 坂出駅から五色台麓の「高屋」までは、連絡バスで15分。アクセスは簡単で、手軽に始めることができます。つまりJRを利用すれば、にわか歩き遍路が体験できるのです。
②坂出市は、瀬戸内海国立公園に面しているので、途中、瀬戸大橋及び瀬戸内海の風景が堪能できます。
③トレッキングコースにうどん店を組み込めば、うどんツーリズムも更に充実すること間違いなし。

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