#432 さぬきうどん店の数@2013年は694店舗

f432#431に引き続き、「かがわ農産物流通消費推進協議会」提供の資料をご紹介します。今回は、香川県産小麦「さぬきの夢」に関するアンケートを実際にうどん店に大将にお聞きしたものですが、アンケート内容をご説明する前に、調査対象のうどん店についてご説明します。農業生産流通課の担当者の方に「うどん店はどうやって決めたのですか?」とお尋ねしたところ、基本は電話帳のタウンページでした。それに手元にあるうどん関連の本をパラパラめくり、抜けてるところを補足した結果、821店舗のうどん店リストができたということです。その後その821店舗を人海戦術で電話した結果、127店舗は無効とあることがわかりました(下添付資料ご参照)。

無効127店舗の内訳を簡単に説明します。まず重複しているお店が11店舗、次に既に休業・廃業が79店舗ありました。また電話が繋がらないお店が12店舗なので、これらも既に廃業していると考えてもよさそうです。よって91店舗はすでに、活動停止しているわけで、これはタウンページが古いのか、それともうどん業界の新陳代謝が激しいのか、何れにしても全体の10%以上と、かなりの数になります。「5回電話したがでず」の14店舗は、電話はつながるけれど、5回チャレンジしてでてくれなかったケースです。それで結局現在、うどん店として活動できていることが明白に確認できた店舗が、694店舗ということになります。

次に有効数694店のうち、アンケートに答えていただいたところが604店舗、回答拒否が25店舗、未回収が65店舗となり、回収率は(604+25)/694=90.6%と優秀でした。どこの会社でも同様だと思いますが、アンケート調査というのは、とにかく色んなところから依頼がきます。しかし普段雑用が多い中で、ついついアンケートの回答というのは後回しになることが多く、またそのまま時間と共に忘れ去られることも少なくありません。そういう状況下、うどん屋さんには、多忙な中で時間を割いていただき、この場を借りて厚くお礼申し上げます。

ところで今回の694店舗というのは正直、ちょっと少ないような気がします。もちろん全てのお店に連絡して、裏を取ったお店ばかりなので、どうしても厳しくはなります。また今回は漏れてしまったお店、新しくオープンした新店もあるでしょう。更には喫茶店、食堂、カラオケといったサービス業でも、うどんを提供しているところは沢山あるので、これらもうどん店に含めると、ずっと増えることには間違いありません。ただ全体的な傾向としては、以下のデータのように、は減少傾向にあると思います。

694店舗         ・・・   @2013年12月     かがわ農産物流通消費推進協議会による調査
808店舗        ・・・   @2012年1月        四国新聞
852店舗        ・・・   @2003年             弊社調査
979店舗        ・・・   @1986年            さぬきうどん研究会
3500店舗      ・・・   @1960年代 

f432_2店舗数が減少傾向にある理由としては、うどんの人気が低下したからではなく、うどん店が企業化していることが大きな要因だと思います。つまり大きな駐車場と看板を構えて、多数のスタッフを擁し、席数が多いお店が増えたからです。昔は、麺棒と麺打ち台さえあれば、軒先でうどんを打ち、それでうどん屋をやっていたところもあります(というかそういう形態が多かったようです)。昔のうどん店はパパママストアというかパパママうどん店だったということです。パパママうどん店は、店舗経営で大きな支出を占める、家賃と人件費が不要なので、店舗寿命が長かったようです。早い話、売れなくても支出がないので、閉める必要がないからです。反面、企業的うどん店は、暫くやってみて投資が回収できないと判断するや否や、閉店します。うどん店の新陳代謝が激しくなったのも、この辺りに一因があるように思います。