#283 ひまわりvs.ブラウワー食味試験・・・その②

前回は宮城公子さんが制作したパンを試食された14人の方々のアンケート結果を簡単にご紹介しました。テスター諸氏の年代がやや偏っている傾向はありますが(汗!)、事実をありのままお伝えすることが重要と考えますので、敢えてそのまま掲載させていただきました。よって様々な年代の方々に同様のアンケートを実施した場合、結果が異なることも考えられますので、その点はご留意ください。

ところでお便りによりますと宮城さんは、ご自宅でHB(ホームベーカリー)やガスオーブンを使い、パンだけでなく、ピザも焼いていらっしゃいます。そこで今回は、宮城さんご自身のご感想を、同封の画像とともにご紹介いたします。尚、画像はお手紙に同封のお写真をそのままスキャンしたので、多少見づらい点はどうかご了承ください。

【HBで焼いた食パン】 
小麦粉はそれぞれ375gを使用(1.5斤)。左が「ひまわり(強力粉)」、右が「ブラウワー(粗挽きふすま入り強力粉)」。ひまわりパンは焼き上げた後、時間が経過しても体積の減少が少ないのに対し、ブラウワーパンは、若干の減少がみられるとのこと。

ひまわりパンは焼き上がり後直ぐには切り分けにくいけれど、ブラウワーパンは切りやすい。

【ガスオーブンを使用したピザ生地】 
ひまわり生地はよく延びる分、成型が少し難しいのに対し、ブラウワー生地は容易。
焼いた感じとしては、ブラウワーピザは色が濃く、香ばしく、パリパリ感(クリスピーな食感)が強い。一方、ひまわりピザは「しっとり感」が残っている。

【宮城さんのご感想】
どちらもそれぞれの特徴があるので、ひとつだけを選択するのは難しい。ただ敢えて区別するなら、時間が経過しても美味しさを持続しているのは「ひまわり」。一方、健康指向そして風味の点ではブラウワーが優っている。

【弊社からの補足】 
「医食同源」というのは、「日頃からバランスの取れた美味しい食事をとることで病気を予防しましょう」という考えです。一旦、病気になると完治するには大きな努力と長い時間がかかりますが、普段から食事に気を遣いながら生活すれば、ずっと簡単に病気を予防できるということでしょうか。

一方現在、巷にあふれる食品は、加工技術が発達したお陰(というかそのせいで)、美味しくて口当たりが良くなった反面、食品の中に含まれる食物繊維も削ぎ落とされる結果となりました。小麦粉を例に挙げると、製粉技術の向上で、小麦ふすま(小麦の表皮部分)が入ることなく、胚乳部分を取り出すことができるので、パンはふっくらとしなやかに、そしてうどんはつるつると喉越しのなめらかなものになりました。しかし、その代償は、小麦ふすまに含まれる良質の食物繊維の放棄です。

このように現代の食生活においては、食物繊維が慢性的に不足することになり、そのような背景から本来食物繊維は食品のカスと考えられていたにも拘らず、第6の栄養素と呼ばれるようになりました。そこで、というか我田引水にはなりますが、その食物繊維を簡単に摂取できる方法として、ブラウワーをご提案します。