#587 丸の内朝大学・瀬戸内うどん留学クラス

f587丸の内といえば言わずと知れた日本一のオフィス街。東京駅から北に隣接する大手町にかけては、大手銀行や大企業のビル群が林立し、日本経済の中心地となっています。そしてその丸の内のオフィス施設を始業時間前に有効活用し、カルチャーセンターとして利用しましょうというのが、「丸の内朝大学」です。サイト情報によると2009年開講、よって今年で9年目。朝活イベントとしてはかなり定着しているようです。始業前に興味ある分野、趣味の勉強などで気合いを入れると、「さあ、今日もバリバリやるぜ!」と気力がみなぎること請け合いです。

丸の内朝大学は、春学期、夏学期、秋学期と3学期開講され、その内容は多岐にわたります。大学の授業のような堅苦しいクラスはなく、興味をそそり、琴線に触れるものしかありません。直近の秋学期開講のクラスでは、宇宙学部・「宇宙旅行準備クラス」やルーツ学部・「山伏『生まれ変わり』入門クラス」にびっくり、そして個人的には、食学部「楽しく学ぶ発酵クラス」やからだ学部「カラダ研究所クラス」に興味を惹かれました。みなさんも捜せば、きっとお気に入りのクラスがいくつも見つかるはずです。

さて前置きが長くなりましたが、この秋学期には、なんと食学部「瀬戸内うどん留学クラス」が登場。これは昨年に引き続き2回目の開講となります。2017年10月6日にスタートし、毎金曜日7:15-8:15(60分)全7回コースとなります。さぬきうどんのエッセンス、小麦粉の話、うどん店経営のお話など内容は盛りだくさん。特に第5回目は、一泊二日の現地さぬきのフィールドワークで、実際のさぬきうどんを堪能していただきます。

そして瀬戸内うどん留学クラスの締めは、手打ちうどん作りに挑戦していただきます(第7回目だけは土曜日)。自分で打ったうどんが、どれほど美味しいか実感し、感激されること請け合いです。うどん作りは難しくありません。正しい手順で打てば、初心者でも誰にも負けない美味しいうどんが打てます。そばは薄く延ばし細く切るので多少の練習が必要ですが、うどんは大丈夫。多少不揃いがあっても、その方が却って手打ちうどんらしくていいのです。是非この機会を利用して、うどんを食するだけではなく、うどん打ちまでステップアップしてみてはいかがでしょう。

最近はうどんブームを反映してか、さぬきうどんを学ぶコースは、この「丸の内朝大学」以外にもいくつかあります。一番コアなうどん教室は、香川県が提供する「公共職業訓練・さぬきうどん科」でしょう。これは年に2度募集を行い、各定員は10名です。研修期間はなんと3ヶ月、この間ひたすらうどんを打ち、だしをとり、うどん店経営に必要なノウハウを学びます。研修途中、繁盛店での実地研修もああるので、うどん店の大将を目指している方には、必須のうどん研修コースとなるはずです。

また一般人は残念ながら聴講できませんが、香川大学では、2016年より「うどん学」が開講されています(#523)。これは農学部地域資源学科が農学部3.・4年生の選択科目として開講し、14回の講義を提供します。定員は100名ですが、その人気の高さから受講生は昨年も今年も抽選となりました。講師は、農・医学部の教員を始め、県内の製麺・製粉会社の経営者らが教壇に立ち、麺の科学や栄養学から、ゆで汁処理問題に至るまで、うどんにまつわる幅広い話題を提供します。更には製麺工場の見学や手打ちうどん体験の実習など、内容は盛り沢山。そして「うどん学」の締めくくりは、「うどん学検定」となります。これをパスすれば、単位がもらえ、うどん博士(?)となります。