#994 ブラウワー和の全粒粉(ぜんりゅうふん)
弊社ではブラウワー全粒粉を2014年11月に発売。翌2015年11月にはHB専用250g袋の販売も開始しました。おかげさまでこれまで販売を継続できましたことを、この場をお借りして厚く御礼申し上げます。そしてこの度、新しく「ブラウワー和の全粒粉」を2025年8月に発売しました。名前からもわかるように、「和の全粒粉」は国産小麦100%使用の全粒粉です。使用小麦は香川県産小麦「はるみずき」と「さぬきの夢」。
ブラウワー全粒粉は、パン用硬質小麦では業界標準といわれている1CW(カナダ産硬質小麦)が主体なので、100%でもふんわりとした全粒粉パンが焼き上がります。一方、はるみずき主体の「和の全粒粉」は、ブラウワー全粒粉と比較すると膨らみはやや小ぶりですが、はるみずき特有の濃い味わいが特長です。弊社の全粒粉も選択肢が広がりましたので、お好みのタイプをお選びください。
ここであらためて、弊社全粒粉の特長について説明いた します。一般に「小麦全粒粉」といえば、漠然と「小麦の粒をそのまま挽き込んだ粉」と考えられています。しかし日本では明確な定義はありません。一方、FDA(Food and Drug Administration=米国食品医薬品局)やAACC(American Association of Cereal Chemists=穀物化学者学会)では、次のように定義されています。
同じ小麦から作られたものでなくても、その小麦粉の成分組成が小麦粒そのものにほぼ等しいもの、すなわち胚乳(小麦粉)85%、ふすま(表皮)13%、胚芽2%という構成比率に近い小麦粉であれば、全粒粉と定義してよい(#430)。またこの構成比率は、小麦の種類や作況によっても変わるため、常識の範囲内で変動してもよい。
この点を少し補足します。上記の構成比率は、すべての小麦に共通ではありません。たとえば粒が大きくなると胚乳比率は85%より多くなり、その分ふすまは13%より少なくなります。したがって、3成分の構成比率は、常識的な範囲内で変動してもよいということになります。
なお脂質は小麦粒全体で2〜3%程度ですが、製粉工程中で一部が小麦粉側やふすま側に分散するため、あまり神経質に考える必要はありません。逆に胚芽を過剰に添加すると油脂分が多くなり、酸化臭が生じたり保存性が低下したりする可能性があります。
FDAがこのような柔軟な定義を採用している背景には、食味を改善しながら食物繊維の摂取を容易にする目的があると推察します。小麦の表面にはクリーズ(粒溝)という凹んだ部分があり、不純物がたまりやすい構造になっています。そのため粒のまま粉砕すると、不純物も同時に挽き込まれ、雑味の原因となります。また同じ胚乳でも、表面に近い部分の胚乳は、パンにした際に「パサパサ」や「もそもそ」とした食感の原因になります。こうした課題を解決する方法が、小麦の分別処理です。
つまり製粉工程において、胚乳の中心部分ときれいなふすま片(表皮)だけを取り出し、その後再構成すれば、栄養成分は全粒粉とほぼ同じでありながら、食味や食感を大きく改善することが可能です(製法特許第5568335号、第6581764号)。「ブラウワー全粒粉」は、グルテンの伸展性と食味に優れた胚乳中心部分と、雑味のない大きなふすま片だけを抽出し、それらを再構成したハイブリッド小麦全粒粉です。
ブラウワー全粒粉の特長は次の通りです。
① 小麦粉の11〜12%相当を小麦ふすまに置き換えているため、通常の食事でも小麦粉を11〜12%カット、つまり自然な糖質カットが可能です。
② 11〜12%の小麦ふすまを含んでいるため、食生活で不足しがちな食物繊維を十分に摂取できます。
③ 食品である以上、食味を最優先しています。分別処理により雑味を抑え、小麦本来の風味を味わえます。
国産小麦の風味を活かした「ブラウワー和の全粒粉」と、製パン性に優れた「ブラウワー全粒粉」。用途やお好みに合わせてお使い分けいただければ幸いです。

