#962 音楽活動のオンライン化

弊社の情報発信ツールといえば、従来はWEBサイトとXが主体でした。しかし視覚的にわかりやすく、誰でも直感的に楽しめるインスタも積極的に利用すべしと広報担当が推すので、遅ればせながらこの度始めることになりました。営業、広報サイドの些細な日常のできごとをお届けしますのでよろしくお願いいたします。さてイラスト担当者による新着情報をお届けします。
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社会人になると、学生時代のようなレッスンや試験、演奏会が無くなってしまい、ピアノに向き合うモチベーションが徐々に下がってしまいます。もちろん気分転換に弾くものの、なかなか意欲的になれない時期が続いていました。

そんな時、友人が紹介してくれたのがラジオ配信系アプリでした。配信というと、一昔前までは個人レベルではハードルが高い印象でしたが、コロナ禍における外出自粛を契機に、個人の配信ツールとして、一気に脚光を浴びました。メジャーなところではYouTubeがあり、ここでは事前に撮影編集した動画をアップすることもできるし、またリアルタイムでのライブ配信も可能です。

友人が勧めてくれたラジオ配信系アプリは、簡単にいうと映像がない音声だけのYouTubeみたいな感じで、雑談・音楽・日常のようにテーマを選び自由に配信・視聴できるアプリです。友人は以前ここで楽器の弾き語りが上手な配信者を見つけたようで、楽器ができる私に是非にと勧めてくれました。いくら顔が見えないとは言え、最初はなかなか慣れずに手探り状態でしたが、それでもだんだんと聴きに来てくれる人が増えてきました。私の配信スタイルは、主にリスナーさんから配信中に弾いてほしい曲をリアルタイムで募り、それを片っ端から弾いていくというものでした(配信にはチャット機能があり、視聴する側は喋られない代わりにチャットでコメントすることができます)。配信方法も音質に拘らなければスマホ一つでできるので、とても簡単です。知らない曲のリクエストには、調べてなるべく早く耳コピできるように脳みそをフル回転させるため、こちらにとっても良いトレーニングとなりました。このアプリで時々配信していたのは、3年ほど前のことです。

そして去年、とある話から職場の人から新しい配信ソフトを紹介されました。それは大手楽器メーカーが開発した音楽演奏に特化した配信ソフトで、なんとリアルタイムで、オンライン音楽セッションができるのです。実は以前から、直接集まらずともオンラインで楽器セッションができればいいのになあと思っていた私にとっては、それは衝撃でした。すぐさまインストールしてみると、こちらはパソコン専用ソフトであることや、電子ピアノとパソコンを繋ぐオーディオインターフェースが必要なこともあり、設定が少々面倒でした。最後は、職場にパソコンを持参し、設定してもらいようやく完了しました。

このアプリは音楽セッションに特化しているため、アカウント登録の際には、「歌、ギター、ピアノ」といった担当楽器欄や、「ロック、クラシック」といった得意な音楽ジャンル欄など細かく設定します。いよいよサイトにアクセスすると、色んなルームがあり、たとえば「KPOPのカバーをしています」とか「好きなアーティストの曲を弾きましょう」など思い思いのタイトルがついています。私が初めて入ったルームでは、「昭和〜平成を中心に好きな曲をセッションする」というタイトルで、演奏したい曲を言うと、ネット上に公開されているコード譜のURLが貼られ、その楽譜をもとにみんな思い思いに弾くという形でした。

恥ずかしながら私はコードの勉強をほとんどしてこなかったので、瞬時にコード譜を追っかけながら演奏するスタイルになかなか付いていけず苦戦しましたが、それでもオンラインでセッションできるのは何とも画期的だなあと久々に感動しました。ちなみにどういう仕組みでラグがほぼ無くセッションできているのかは分かりません。各自のネットワーク設定や環境によって多少ラグが発生することもあるのですが、それにしても素晴らしい技術です。

このように昔は対面演奏オンリーでしたが、今ではオンライン上においてあらゆる演奏形態が可能になりました。ここまで素晴らしい環境が整っているのだから、私もしっかりピアノに向き合わねばと喝が入りました。