#504 2015年今年の三大ニュース

f504早いもので今年もあと数日を残すのみとなりました。今年も皆様には一年間お世話になりました。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。さて今年の一年を振り返ってみると、淡々と過ぎたように感じます。繁盛店には常に行列ができ、休日には県外から多くの方々にうどんツアーにきていただきました。また新店がオープンしては、一方では惜しまれながら閉店するお店もあり、さぬきのうどん店は常に新陳代謝を繰り返しています。一時のような熱狂的なブームではありませんが、安定した人気が続いているようです。

讃岐うどんブームはこれまで何度か大きな山がありました。人によって数え方は異なりますが、直近では2003年であることに間違いはありません(#088)。実際2003年は香川県内でのうどんの小麦粉使用量が66,985tと前年対比118%となりました。特定のお店の売上ならわかりますが、香川県全体として20%近くも増えるのはどうみても普通ではありません。因みに2003年は、香川県のセルフうどん店チェーン2社が東京に進出した年でもあります。また製麺機の講習会にも、建設業やアパレルなど異業種から次々と参加されていたことが、昨日のように思いだされます。

そしてあれから12年。歴史は繰り返すと言いますので、そろそろまた大きな波がやってくるかも知れません。ところでさぬき人ですので、うどんは毎日欠かさず食べていますが、未だに不思議に思う事があります。それは自分の好みとガイドブックの人気店とが必ずしも一致しないことです一例を挙げるといつも地元客でごった返しているのに、うどんツアーでは完全にスルーされるお店があります。個人的にはその方がありがたいのですが、なぜそんなんだろうと思わずにはいられません。

それでは独断で業界今年の三大ニュースをチョイスしてみました(香川県内の10大ニュースは最後にアップしています)。それではみなさんどうか良い年をお迎えください。来年もよろしくお願い致します。

①#500 TPP協定大筋合意
何と言っても私たち製粉業者にとっては、TPP大筋合意が文句なしのビッグニュースでした。TPPが発効されると小麦の関税が9年かけて段階的に45%下がります。結果、うどん1玉当り約1円下がりますが、同時に海外からの小麦粉及び小麦粉製品の輸入量も増えることになります。つまり薄利多売の傾向が強くなり、製粉産業は益々装置産業化していくことになります。加えて日本の人口が今後減少し続けることは確実なため、中小製粉にとってはアゲインストの風が強くなります。

②#503 全国年明けうどん大会2015 inさぬき
昨年に引き続き、今年も全国のご当地うどん25店舗がサンメッセ香川に集結しました。特に今年は台湾からの出店(「土三寒六」)もあり、これもうどんの国際化の現われかと思います。今年の試食ではさぬきうどんと対極にある「伊勢うどん」のもっちりとした味わいが印象的でした。一口にうどんといっても実に様々な種類があることを再認識いたしました。全国年明けうどん大会は来年も引き続き開催される予定です。皆さんもどうか奮ってご参加ください。

③ミシュラン東京2016ビブグルマン編・・・うどん店3店舗アップの8店舗
ミシュランガイド東京には昨年からビブグルマンというアイコンのついたレストランが登場しました。これは「5,000円以下で食事ができるコストパフォーマンスの高いお薦めレストラン」です(といっても毎日いくには高いですが)。昨年は我がうどん部門から5店舗が選出されました。そして今年は更に3店増え、合計8店舗になり、嬉しい限りです。本当は☆、☆☆、☆☆☆が付いたうどん店も良いとも思うのですが、うどんは毎日食べることができるB級グルメの国民食です。ビブグルマンが相応しいと思います。

四国新聞社提供2015年今年の10大ニュース

四国新聞社提供2015年今年の10大ニュース