#027 (Q)うどんを細くきれいに切るには、どうすればいいですか?

うどんを切るにはそば同様、専用の麺切り包丁を使用します。家庭用の包丁では、角が潰れたり、切り口面が不揃いになったりしてうまく切れません。また麺切り包丁を使っても、ある程度は練習をしないと、細くかつ均一にはできないと思います。尚、次のようなこま板の利用もいいかも知れません。もうしわけありませんが、私はまだ「こま板」なるものを使ったことがありません。これは全くの受け売りなので、その効果は各自で試してみてください。

「こま板の使用方法」
1. 生地の上にこま板を置き、右端から切っていく。
2. 左手のこま板を適度に押すと生地が固定される。
3. 切り終わったら、包丁をやや左側へ倒す。
4. こま板が左側にずれ次の切りすじが出る。
5. このとき包丁の中心とこま板の中心が同じ場所にあることを確認する(でないとだんだんとこま板がずれてくる)。

さてここからがポイントですが、努力なしに、細くきれいに切ろうとするなら、絶対に「麺切り台」がお勧めです。飼葉切り(かいばきり)と揶揄されたりもしますが、これを使うと誰でも上手く切ることができます。ちなみに皆さん、「飼葉」って知ってますか?飼葉とは昔、牛、馬の飼料とする乾草や藁(わら)などのことです。そしてこの飼葉を「バサッ、バサッ」っと切っていた道具が飼葉切りで、麺切り台がこれに似ているからです。

飼葉切り(各務原市歴史民族資料館のHPより)

飼葉切り(各務原市歴史民族資料館のHPより)

専門店御用達の麺切り台

専門店御用達の麺切り台

麺切り台のすばらしいところは、固定されている包丁を持ち上げると、自動的に包丁が左に移動するので、いちいち狙いを定めて、包丁を下ろす必要がないことです。しかも、包丁を高く上げると、移動距離が長くなり、逆に低いと短くなります。つまり、上げる高さによって、うどんを太くしたり細くしたりできるのです。

「麺切り台」は近くのホームセンターに行けば、多分見つかります。価格はピンキリで、安いのは1万円くらいから買えます。もちろんこれでもきれいに切ることはできますが、支点が安定していないとか、生地の置き場所が狭いなどの欠点もあります。やはり値段相応かも知れません。

少し高くなりますが専門の麺切り台なら、まず問題ありません(ホームセンターにはありません)。これはさぬきのうどん専門店でも使用されているものです。ただ、価格が4~5万円以上と高いので月に1、2度程度しかうどんを打たないのであれば、勿体ないような気がします。いずれにしても、うどんをきれいに揃えて切ろうとすれば、選択肢としては、専用の麺切り包丁、もしくは麺切り台ということになります。