2013年5月のお知らせ

「そよ風」が吹くたびに、淡いピンク色の桜の花びらが舞い上がります。風とともに静かに流れていく「桜の花びら」も素敵です。偶然、通りかかった学校の校門に、「日の丸」の国旗が飾られていました。「○○高校入学式」。4月は始まりの季節です。

アメリカ、北東部のボストンから成田行きの飛行機の中で知り合った、Sashaサーシャからメールが届きました。「東京で、ヤング・ハート・コーラス young@heartchorusの公演があります。きっと楽しいコンサートになるから、来てね!」。YHCの団員になるために特別な資格はいりません。73歳以上の方で、マサチューセッツ州のボストンから西方向に位置するノーサンプトン(Northampton)という街の半径40マイル以内に住んでいること。

YHCは、1982年、ノーサンプトンの高齢者住宅に住んでいる人たちが中心となり、結成されました。第一次・第二次世界大戦を経験された方。戦争でご主人を亡くされたアンナは、88歳で喜劇談話を始め、100歳まで団員と一緒に歌いました。仲間たちと一緒に歌うことが、心の安らぎを得る唯一の時間でした。現在、73歳から89歳までの方が、団員として活躍しています。ある方は専門的な音楽の経験があり、ある方は趣味として音楽を楽しみ、ある方は80歳になるまでステージでの演奏経験がなかったり・・。現在、結成当時の団員はいませんが、当時の団員たちの精神を受け継ぎ、楽しい音楽、そして新しい音楽分野に活動を広げています。

渋谷の「bunkamura」にて日本公演が催されました。コンサート・ホールや映画館・劇場・美術館・美術や映画専門の本屋さん・カフェなどがある複合型の文化施設です。都会のなかで、「ほっ」とする空間を提供しています。音符♪の形をしたクリップや、「どんぐり」が描かれた葉書きを見つけて、思わず友人とはしゃいでしまいました。場内の照明が薄暗くなりました。コンサートが始まります。一人の団員は椅子に座ったままで、他の団員たちは立って歌います。そして、一人ずつ前に出て、自分の得意とする歌を披露します。

少し哲学的な内容の歌、自然とからだが弾んでくるロックン・ロール。歌い手が交替するたびに、大きな歓声があがります。ステージの両側には、日本語に訳された歌詞が、写しだされています。友人は「私が想像していた以上の事が、目の前で起こっている」と驚いた様子。そっと、隣の初老の紳士に目を向けると、涙ぐんでいるように思えました。

「時のながれ」とともに、私たちは様々な出来事に出会います。楽しかったり、時に気持ちがふさぎ込んだり・・。「自分だけの殻に閉じこもっていないで、音楽を通じて、人生の楽しみを分かち合おう」という想いが伝わってくるコンサートでした。5月には、オランダ・ベルギーへ公演に出かけます。

5月のお休みは 3(憲法記念日)・4(みどりの日)・5(こどもの日)・6(振替休日)
18日(土曜日)、そして日曜日です。

4月16日、ボストン・マラソンの爆発事件のニュースが飛び込んできました。8歳になる野球少年は、父親のゴールを待っている最中で、犠牲になった記事を読み、心が痛みました。サーシャからメールが届きました。「ボストンは誇りに思えることが、たくさんある。ボストンは、この不幸な出来事から立ち直るよ!!」。雨上がりの後、木々が「ぐんぐん」と空に向かって伸びています。木々の間を、すごい速さで燕が飛んでいきます。無事に日本に着いたのだと安心しました。おからだ 大切になさってください。

木下製粉株式会社  平成25年5月1日