2011年10月のお知らせ

「今夜(9月12日)は十五夜だよ!」と、友人からの電話。夜空に浮かぶ月は、私たちに話しかけているみたいです。電気を消すと、月の光が部屋いっぱいに広がります。「月の光が驚くほど明るいこと」を忘れていました。

8月下旬、社内旅行で高知へ出かけました。バスで高知自動車道を走ること、1時間あまり。JR高知駅に着きました。去年のNHK大河ドラマ「龍馬伝」の撮影で使われた、龍馬の生家のセットが再現されています。いったん足を踏み入れると、時間の流れが幕末に戻ったようです。屋根瓦・窓の格子の装飾は繊細です。文化水準の豊かさ・ゆっくりとした時の流れが感じられます。龍馬の衣装を着て、記念撮影できるコーナーがあります。袴を着て、右手は着物の内側へ入れ、龍馬と同じように「ハイ、ポーズ!」。みんな、「龍馬」になりきっています。写真を見ながら、笑ってしまいました(画像は弊社HPの新着情報#300をご覧ください)。

高知市から、海岸線に沿って西方向に進むと、太平洋に面した「須崎」という町があります。伊勢海老が養殖されています。幼い頃、結婚式のご馳走のときのみに、伊勢海老にお目にかかれる思い出があります。母親がよく話していました。「薬」が不足している時代、伊勢海老の殻が(どんな病気に、効能があるのか忘れましたが)貴重でした。人々は伊勢海老の殻を探し求めたそうです。昼食に伊勢海老のお刺身が運ばれてくると、「わ~っ」と溜め息が聞こえてきます。「こんな大きな伊勢海老、見たことがなかった」(結婚式の伊勢海老の5倍くらいの大きさでしょうか)。そして伊勢海老のお鍋。お豆腐・エノキ・白菜だけのシンプルなお鍋なのに、すごく美味しい!!本当です!!

 一瞬、静かになります。みんな、伊勢海老の殻をとり、食べる事に集中しています。お店の方が「ほら、こういう風にして。殻が簡単にとれますから」と。最後に、お鍋にご飯と玉子を入れて、お雑炊の出来上がり。すごく美味しい!!本当ですよ!!(社内旅行は始まったばかりなのに)誰かが言いました。「もう、会社に帰っても、ええで~」。思いがけない伊勢海老との出会いに、みんな、ほくほく顔です。太平洋の水平線を眺めながら、時間が流れていきました。美味しい食べ物を提供するために大切なことは、「素材選びと、調理されている方の人柄」だと改めて思いました。

須崎から北西方向に1時間、四万十川の源流に、「雲の上の町」と呼ばれる「梼原(ゆすはら)」があります。愛媛県境に位置し、四国山地の森に囲まれています。「雲の上の町」と呼ばれる所以がわかりました。空気の流れが速くて、「あっ」という間に宿泊のホテルは「白い霧」に包まれました。梼原には、坂本龍馬たちが維新を夢見て歩いた「脱藩の道」があります。文久2年(1862)3月24日、高知を出発し、翌25日に梼原に到着しました。夜の静けさの中で、「近代日本を拓くために、志を語りながら、多くの志士たちがこの梼原を経て、歩いた」と想いを馳せました。翌日は「四国カルスト」を訪ねました。来月、お話しいたします。

10月のお休みは 10日(体育の日)、15日(土曜日)
   それと日曜日です。

早朝、急に雨が降ってきました。太陽のエネルギーを吸収した熱い空気が、地面から出てきます。「あっ! 虹!!」。淡い色の「虹」が瀬戸大橋にかかっています。思いがけないプレゼントです。おからだ 大切になさってください。

木下製粉株式会社  平成23年10月1日