2008年8月のお知らせ

暑い毎日・・お元気に過ごされていますか。戸外の温度計は37度を示していました。今朝、ある運送会社の方が「ふすま」の積み込みに来られていた時のこと(ふすまは小麦の皮で、家畜の飼料に使われます)。小・中学生の子供たちが汗をながしながら、「ふすま」の積み込みを手伝っていました。

「中学生ですか?」・・・「はい、僕は中学2年生です。こっちのボクは小学生」。
「弟さんですか?」・・・「ううん・・・従弟です」。
「夏休みだから、お父さんの仕事を手伝っているの?」・・・「はい・・」。

ご両親の仕事を手伝いながら、2人の子供たちは「働くことの大切さ」を「体で感じとっている」と思いました。トラックの運転手であるお父さんは、「息子は将来、トラックの仕事をしたいと言うので、少しずつ教えようと思って・・・」。私は父親の言葉を思い出しました。「とにかく、自分でやってみること。うまく出来なくて当たりまえ。だんだん「物事」が私たち「人間」に教えてくれるから」と。

ここ数日、WTO(世界貿易機関)というニュースが話題になりました。WTOは自由貿易の拡大を目的として1995年に発足し、約150カ国が加盟しています。加盟国間の貿易の壁を少なくし、貿易交渉の場を提供することが目的です。「関税などの貿易の壁を低くして、貿易を拡大して、加盟国の相互依存を高めて経済成長しましょう」という考えです。ただ、150もの国が集まって利害を調整することは大変、難しいことです(今回のWTO会議は、加盟国の合意を見出すことができませんでした)。

日本にとっては、どういう問題が残されたのでしょうか。国内市場での需要の拡大が期待できない日本は、工業製品の輸出が今後難しくなることが予想されます(工業製品の関税は下がらなかったからです)。

一方、日本の農業関係者は今回の結果について「ほっ」としています。海外から農産物の大幅な関税引き下げを求められていたからです(今よりも、もっと安い農産物が輸入されると、日本の農業は打撃を受けてしまいます)。日本の食料自給率は、僅か39%。先進国の中では、ぶっちぎりの最下位です。自給率が低くなった原因は、生産コストの高さにあります。狭小な土地が多いため、どうしても人件費がかさむのです。オーストラリアは何千㌶という小麦畑を数人で管理しています。このため小麦価格が史上最高値を更新しても、まだ日本の小麦の方が数倍高いと聞けばびっくりするのではないでしょうか。

日本は自動車、テレビなど膨大な工業製品を輸出しているので、相応の農産物も輸入しないといけないことはわかります。しかし、一方で自給率39%の日本は61%の食料を既に海外から輸入しているし、これはどこの国よりも断然高い数字です。これだけ輸入しているにも拘わらず、なぜこれ以上農産物の輸入を求められなければならないのか、理解できません。食料危機が叫ばれる昨今は、その思いを特に強くします。今回のWTO会議は多くの問題を提議してくれました。

8月のお休みは 13・14・15日(お盆休み)、23(土曜日)、
   29・30日(社内旅行)、それと日曜日です。

水田の「苗」がすこしずつ、大きくなっています。ある朝、小さな川をせき止めている「板」を自転車に乗ったおじさんが、開けていました。お水は水田に、勢いよく流れはじめました。ふと見ると、川に浮かんでいる「葉っぱ」の上に小さな「カメ」が座っています。お昼寝でしょうか。心地良さそうです。お身体大切になさってください。

木下製粉株式会社会社  平成20年8月1日