2006年7月のお知らせ

6月21日は夏至でした。夕陽の色は優しいオレンジ色。ここ香川では夜8時ごろまで明るかったでしょうか。一年でもっとも昼間が長い初夏の一日・・・。みなさんは、どのように過ごされましたか。

フランスでは6月21日、夏至であるとともに「特別な日」だそうです。1982年、当時の文化相「ジャック・ラング」は 6 月21日を「音楽の祭日」と提唱しました。音楽祭の原則は、①無料であること、②アマチュアを重視すること、③ジャンルを問わずにすべての芸術を対象とすることでした。第1回目には、パリ・オペラ座交響楽団が、ベルリオーズの「幻想交響曲」を野外にて無料で演奏しました。

「音楽の祭日」の日、国中で18,000近くのコンサートが行われます。広場・駅のキオスク・大通り・教会・公園・・・・。田園で、小さな村で、大都市で・・・。「アカデミックな芸術とポピュラーな芸術」「メジャーな芸術とマイナーな芸術」「完成された芸術と即興」といった芸術の区別はなくなります。フランスの芸術基盤であるアマチュア・ミュージシャンは500万人と言われています。観客の数は1000万人。数百万人の人々が演奏し、歌い、観て、聴く・・・。

音楽の祭日は、現在ではフランスの国境を越えて文化行事になってきています。モロッコ・エジプト・カンボジア・ベトナムさらに、チリ・オーストラリア。世界中の130近くの国々、250の都市がフランスの「音楽の祭日」を参考にして、それぞれ音楽の祭日を創設しています。香川県に住んでいるフランス人の方にたずねました。「6月21日って、何の日ですか・・・?」。すると即座に「音楽のお祭りですよ。私は将来、市役所に音楽の祭日の計画を提案しようと思っています」という答えが返ってきました。太陽の光が明るさと輝きを増す季節。音をより遠くまで運ぶ季節。音楽に囲まれた日常生活がうらやましくなりました。

私たちの会社は、田園地帯に位置しています。それゆえ季節の移り変わりを「水田」の生育とともに感じることができます。今年も田植えが無事、終わりました。雨降りの日、「苗」の周りにいくつもの「水の輪」ができます。7月2日は、「半夏生(はんげしょう)」、夏至から数えて11日目にあたります。「忙しかった麦刈りや田植えを終え、農家の人たちがゆっくりと骨休めをできる」節目の日です。逆に、この日までに田植えが終わらないと、半夏半作といって、秋の実りの少ないのを心配しました。

半夏のご馳走といえば、さぬきではもちろんうどん、それに小麦粉でできた禿だんごです。私は90歳を過ぎる伯母から、この言葉を聞きました。伯母は「半夏やから、お団子をつくったよ・・・」と持ってきてくれました。小豆あんをまぶした素朴な味です。伯母の「だんご」をご馳走になりました。温かい味です。田植えが無事、終えたことと同時に、この日に「おうどん・小豆」を食べると健康に過ごすことができるそうです。日常生活から生まれた讃岐の伝統を大切にしたいと思います。

7月のお休みは 17日(海の記念日)、29日(土曜日)
それと日曜日です。

暑さが続きます。おからだを大切になさってください。

木下製粉株式会社会社  平成18年7月3日