2018年7月のお知らせ

m201807ラジオから、「微笑ましい」お便りが紹介されていました。「納戸を整理していたら、昔のおもちゃを見つけました。こわれていたので、おもちゃの病院で修理して頂くと、動き出しました。たくさんの懐かしい思い出が蘇ってきます」。おもちゃの病院は、「日本おもちゃ病院協会」が主体となっているボランティア団体で、1300人ほどの「おもちゃドクター」が全国で活動されています。「おもちゃが故障したら、修理にだしてまた使いましょう・・物を大切にする心が育ってくれれば・・・」と呼びかけています。

6月、讃岐平野では麦の刈り入れが終わると、水田に「水」が注がれ「田植え」の準備が始まります。讃岐平野は昔から降水量が少なく、豊富な水量を持つ大きな河川もありません。それ故、先人たちは農業用水を確保するために、「ため池」を造ってきました。讃岐平野に「ため池」は、いくつあるのでしょうか!?答えはお知らせの最後に書きますね(笑い・・)。香川県西部の「まんのうちょう」に位置する国内最大級のため池「満濃まんのういけ」は、讃岐国司のみちもりのそんが大宝年間(701年~704年)に築き、唐で水利土木技術を学んだ「空海(弘法大師)」が弘仁12年(821年)に改修工事を行ったと言われています。

空海は四国遍路88カ所、そして我が国初めて、庶民のための教育機関「しゅげいしゅ智院ちいん」を創立しました(向学心を抱くすべての人々に開かれた学校です)。毎年6月15日、満濃池では大量の水を放流する「ゆる抜き」の行事が行われます。「ゆる」とは、昔、池の取水口をふさいでいた巨大な木製の「せん」のことで、大正時代の初めまでは男性たちが大人数で、抜いていたそうです(江戸時代からの慣例です)。現在は電動で水門を開閉し、最大で毎秒5トンの水が放流されます。私は実際には見たことはないのですが、「どーっ」と勢いよく流れ出る水は、すごい迫力だそうです。満濃池土地改良区の方たちは、農業用水を確実に供給する使命を担う「水の番人」です。自然が相手なので、「水の番人」たちの苦労は絶えることがありません。雨と相談しながら、配水量を調節します。

1994年、香川県は「大渇水」に見舞われ、9月末の貯水量は18%までに落ち込みました。夜間の断水が施行され、公共のプールは閉鎖されました。空を見上げながら「いつ、雨が降るのかしら・・?」と毎日を過ごしました。社会科学習で小学生たちが満濃池の貯水設備を見学すると、案内役の「水の番人」は子供たちに質問を投げかけます。「お風呂の残り湯を洗濯に使っていますか?」。半数近い児童たちが手を挙げるそうです。大渇水の経験を機会に、節水意識が高まっています。友人は「食後の食器を、使い古しの布で汚れを落とした後、お水で洗うと良いよ」と教えてくれました。

「水は永遠の資源ではありません。節水が当たり前という心構えを持たなければいけません」と、「水の番人」の方からのメッセージです。会社の周囲には「田畑」が広がります。夕暮れ時になると、麦わら帽子をかぶった高齢の方が稲の発育状態を見ている光景に出会います。このように、いにしえから人々は自然と向き合い、自然と会話しながら生活してきたんだなぁ・・と思います。香川県のため池の数は、「約1万4000」です。驚きました。

7月のお休みは、7日(土曜日)・16日(海の日)そして日曜日です。

皆様にとって、「思い出のおもちゃ」って何ですか!?ふと、考えました・・。「えっ、何それ?」と言われそうですが・・「ダッコちゃん」(笑い・・)。1960年(昭和35年)に発売されたビニール製で、空気で膨らませたお人形。「クリクリ」と丸い目をした愛嬌のある笑顔のお人形と記憶しています。6月21日は夏至でした。本格的な「夏」を迎えます。おからだ、大切になさって下さい。