2021年7月のお知らせ

6月21日は夏至でした。ラジオから、「夏至についての問題です」と会話が聞こえてきました。一緒に考えてみましょう。
第1問、「古代、『夏至の日』に行われた行事は何でしょう?」。太陽の力が最も強くなる夏至の日に、太陽に作物の豊作を願って「田植え」が行われました。江戸時代の浮世絵には、雨が降っても夏至の日に田植えが行われる風景が描かれています。
第2問、「夏至の日に、関西の人々は何を召し上がるでしょう?」。答えは「タコ」です(意外です‥(笑))。田植えの後、稲がしっかりと大地に「根」を張るようにと願い、稲の根の形に似た「タコの足」を頂くそうです。この季節、関西では「イイダコ」が旬の食べ物です。
第3問、「平安時代の貴族は、夏至の夜、どのように過ごしたのでしょう?」。一年で最も夜の時間が短くなるこの季節は「(秋の夜長(よなが)に対して)短夜(みじかよ))」と呼ばれ、短い夜のはかなさを惜しみ、「蛍狩り」を楽しみました。自然と向き合い、「自然と一緒に戯れる術」に脱帽します。

行動範囲が制限されてから、一年余りの月日がすぎます。以前、旅先から届いた友人たちの絵葉書を眺めています。「主人と私と次男夫婦で、アメリカで働いている長男に会いに行きました。ニューヨークに行ったり、ワシントンDCに出かけたりと毎日、歩いてばかりでした」と書き添えられた絵葉書。ニューヨークの風景がモノクロ写真で紹介されています。エンパイア・ステート・ビルディングと自由の女神。朝靄に包まれたセントラル公園、地元紙のニュー・ヨーク・タイムズ紙。ブルックリン橋Brooklyn Bridgeはイースト川をはさんで、ニューヨーク市の中心部であるマンハッタン島とブルックリンを結んでいます。

映画の場面にも紹介され、この橋について興味深い話を読みました。1869年、ドイツ系は移民であるジョン・オーグスタス・ローブリングRoeblingが橋を設計しましたが、測量中に彼の足がフェリーと埠頭(ふとう)との間に挟まれ、足の指を切断するという事故に遭います。そして破傷風を患い、命を落としてしまいます。息子であるワシントンが橋の建築設計を引き継ぎますが、下半身まひの疾患にかかり、工事を監督することができなくなります。ワシントンは橋の見える自宅から橋の建設を監督し、妻のエミリーは数学と工学を学びながらワシントンを支えます。

1883年5月24日、当時、世界で一番長い「吊り橋」としてブルックリン橋は開通しました。初日には、1800台の車両と約15万人の人々が橋を渡りました。ただ、当初の計画以来、度重なる不慮の事故が続き、いつのまにか「橋が落ちるかもしれない」というデマが人々の間に飛び交いました。この根拠のないデマを払拭するために、P.T.バーナムBarnumというサーカス団長がひとつのアイディアを思いつきました。何でしょう!?ブルックリン橋の安全性を証明するために、20頭以上の「ゾウ」と一緒にブルックリン橋を渡りました。この光景を思い描くだけでも、楽しくなります。瀬戸大橋をゾウが渡ることを想像しただけでも、微笑んでしまいます。アメリカのLIFE誌は1999年に発表した「この1000年で最も重要な功績を残した、世界の人物100人」の一人として、バーナムを選びました。

7月のお休みは、10日(土曜日)と17日(土曜日)、22日(海の日)と23日(スポーツの日) そして日曜日です。

今年、アメリカの東部では、17年ごとに発生する蝉が地上から一斉に出てきているそうです。35年ほど前、アメリカを訪ねたとき「蝉の大発生」に出会いました。蝉と沢山ぶつかり、地面は疲れた蝉たちでいっぱいでした(笑)。おからだ、大切になさって下さい。