2019年4月のお知らせ

太陽の光の「色」や、空気の「かおり」が春の季節に変わりつつあります。会社の周囲では農業を営んでいる方が多く、ウォーキングの途中、思いがけずに「甘夏みかん」をふたつ、頂きました。「歩いた後は、ビタミンCをたくさん含んだ『みかん』は体にええから・・。たべてなぁ」。甘夏みかんを眺めていると、太陽の光と雨水をいっぱい浴びて、大きく育ったことが感じられます。自然の「ちから」ってすごい!!

私たち日本人は公的書類を記入するとき、「平成〇〇年」と「元号(げんごう)」である和暦を使います。今回、改めて「元号って何かしら?」と、考える機会を与えてくれました。

中国の前漢時代(紀元前206年~紀元後8年)の「武帝」は「皇帝が時を支配する」と考え、「時」という物差しに「元号」という名前を付け、人々を統治しました。そして、元号の習慣は東アジアの漢字文化圏に広まりました。

618年、中国では「唐」の国が成立し、(法律により統治する)律令制度を基に中央集権国家を整えました。遣隋使は唐の律令制度の知識を持ち帰り、天皇を中心とする「律令国家」の形成に貢献しました。「大化の改新」です。確かな事実に基づいて編纂された歴史書「日本書紀(720年)」によると、日本においては、645年の「大化(たいか)」が元号の始まりと記載され、「日本」という「国号」も使われ始めたそうです。平成に至るまで「247」の元号が使用されています。長い歴史の中で、元号が変わる基準は現在とは異なり、天変地異や戦、吉兆とされる出来事があれば改元が行われました。それ故、数年、数か月のサイクルで元号が変わった事もありました。

日本のほとんどの「元号」は中国の古典、「四書五経」という儒教の経典から選ばれているそうです。「明治」の由来は「五経」の一つである「易経(占いについて記されている書物)」より、「不動の存在である北極星のように、聖人が南に向いて政治を聴けば、天下は明るい方向に向かって治まる」という意味が込められています。「大正」も同じく「易経」より、「天が民の言葉を快く受け入れるならば、政治が正しく行われる」という意味だそうです。

「昭和」は五経の一つである「書経(中国最古の歴史書)」からの「百姓昭明、協和万邦」という記載の中の二文字を選び、「昭和」としました。「国民の平和と世界各国の平和共存の願い」が込められています。「平成」は書経からの記載「地平らかに天成る」と史記(前漢の武帝の時代に司馬遷(しばせん)により編纂された歴史書)からの記載「内平らかに外成る」から引用されたそうです。国の内外、天地ともに平和が達成されるという意味が込められています。中国・朝鮮半島やベトナムでも元号は使われていましたが、現在まで使い続けている国は日本だけだそうです。

余談ですが、弊社の先代社長(明治43年生まれ)は、70歳の時に免許証の更新を忘れてしまいました。「行動範囲が狭くなる・・」と、再度、自動車学校に入学して自動車免許を取得しました。入学願書を提出したとき、元号は「平成」、「生年月日の欄に、明治の記載がない!」と言っていました(笑い)。事務所で、時おり自動車の走行コースの図面を広げて暗記していました。教官の先生方は、先代社長の事を印象深く残っていた事を聞きました。一年をかけて自動車免許を取得しました。

4月のお休みは、20日(土曜日)・29日(昭和の日)そして日曜日です。4月30日(火曜日)と5月2日(木曜日)は営業いたしておりますが、お荷物の発送はできません。ご了承ください。5月1日(天皇即位の日)・3日・4日・5日・6日はお休みを頂きます。

1300年という長い歴史にわたり、日本の元号が受け継がれてきたことに、改めて驚きました。私たちの大切な「宝物」です。おからだ 大切になさって下さい。