2015年7月のお知らせ

m201507空は晴れているのに、雨が降っている・・。梅雨の季節です。会社の周囲には田畑が多く、農作物の生育と共に、季節の移り変わりを感じます。ふと、地面に目を向けると、「かたつむり」が「にょき」っと角を出しています。「ゆっくりと、確実に歩みなさい・・」というメッセージを頂いた気持ちになりました。

映画「博士と彼女のセオリー」を観ました。「物理学者ホーキングとジェーンが、一緒に未来へと歩み出す」実話に基づいた物語です。ホーキングは1942年1月8日、イギリスのオックスフォードの生まれ。奇しくも、イタリアの物理・天文学者ガリレオの没後300年の日。同じ日に、20万人の赤ん坊が誕生している計算になると、ホーキングは記しています。ケンブリッジ大学にて物理学を学ぶある日、体の異常に気づきます。何でもない事で転んだり、チョークを持つ手が震えたり・・。脳から神経への命令が伝えられなくなり、次第に全身の筋肉が動かなくなるという「筋萎縮いしゅく性側素硬化症」と診断されます。夢が広がる21歳のときです。

2年後、ホーキングとジェーンは結婚し、3人の子どもに恵まれた頃にはホーキングは車椅子での生活になります。映画の中で、友人が車椅子のホーキングと一緒に、石畳の階段を登ります。友人はまず、ホーキングを背負い、それから車椅子を運びます。(友人は家庭での生活を想像しながら)「ジェーンは、なんて力持ちなんだ!」と叫びます。広場で待っているホーキングは、大きな銅像の前で横たわり、仏様のように微笑んでいます。

1974年、ホーキングは「ブラック・ホールの消滅」を提唱して、注目されます。正直なところ、映画の中でも説明されていましたが、私には理解不可能でした(笑い・・ほんとうに・・)。1985年、肺炎から器官切開手術を受け、肉声で会話が出来なくなります。車椅子に装着されているパソコンで文章を作り、音声合成装置に送り、会話や講演を行うようになります。だんだん筋力が衰えていくホーキング役を演ずる男優の顔の表情や仕草、そして強い信念が伝わってくるジェーン役の女優の毅然とした演技に魅了されました。1960年代の服飾も素敵でした。ジェーンは、白色と水色のシンプルなワンピースに、カーディガンを羽織っています。映画の原題は、Theory(セオリー)  of  Everything(エヴリシング)。直訳すると、すべてに関する理論と訳して良いでしょうか?!人生について大切なこと・人生をよりよくする沢山のヒントが詰まっているように思えました。すべての人々に共有できるストーリーがこの映画の中にあります。

ホーキング博士が語った人生に大切な6つのこと。①足元を見るのではなく、星を見上げる事。②絶対に仕事をあきらめないこと。③幸運にも愛を見つけたら、それは稀であることを忘れず、捨ててはいけない。④人生は、できることに集中する。⑤死を恐れてはいない。1分1分を全力で生きたいと望んでいる。⑥自分の置かれた状況の中で、最善をつくすべきだ。2007年アメリカのケネディ宇宙センターで、ホーキングは無重力を体験しました。楽しそうに、はしゃいでいるように思える表情に、子供の頃の表情が重なります。2012年のロンドン・パラリンピックの開会式にも出場しました。2014年に出版された、「ホーキング 自らを語る」という初の自伝の中で、「豊かに恵まれた人生だった。・・日本へは6度、訪ねた。・・私の仕事がいくらかなりと世のため人のため、宇宙理解の助けとなったとしたら、これに優る喜びはない」と締めくくっています。映画を観終わった後、静かな余韻が残る昼下がりでした。

7月のお休みは、20日(海の日)・25日(土曜日)そして日曜日です。

小学2年生のニコラは、夏休みに一人で、フランスのおじいちゃんやおばあちゃんに会いに行きます。航空会社の乗務員の方が、空港で家族の方に会うまで同伴します。ニコラが自分自身で決めた計画に、元気をもらいました。
ボンバカンスBonnes  Vacances!!楽しい夏休みを!!
おからだ、大切になさって下さい。