2007年4月のお知らせ

寒い冬の季節は、私たちの心を強く育て、暖かい春の季節は、私たちの心を優しくしてくれます。「桜さくら」の季節がきました。そして・・・就職・進学と新しい生活が始まる季節です。

知り合いの中学生の女の子が高校合格の通知を受けた日に、気持ちを抑えながら泣いていました。「よかったね。お疲れさま・・・。でも、どうしたの・・・!?」と問いかけたところ、「Mさんが、受からなかった・・・」と涙をこぼしているのです。私は、「友達の気持ちが重いときは、心配りをしてあげましょう」と言い、同時に彼女の友達への優しい気持ちに安堵感を覚えました。

3月のある日の新聞の記事「香川版」から・・・。「炎上した軽トラックの運転手救出」。坂出市で、交通事故で炎上した軽トラックの運転手を助け出したとして、警察署は中学3年生のO君と自営業のKさんの2人に感謝状を贈りました。2人は県道で、後続車に追突され横転、炎上した軽トラックの男性が車内に閉じ込められているのを見つけ、フロントガラスを素手で割り男性を救出しました。その直後、火がガソリンタンクに引火して爆発、軽トラックは全焼しました。

O君は「車の中に人がいて危ないと思い、とっさに動きました」。Kさんは「すでに黒煙が上がり、後部座席に火が回っていました。助けることができて本当によかったです」。警察署は「正義感で人命を救助してくださった。ありがとうございます」とお礼を言いました。すがすがしい気持ちを与えてくれた記事でした。

「バカの壁」の著者、養老孟司(ようろうたけし)さんは50年前、医学部を卒業後、解剖学を学びました。そして恩師の推薦でオーストラリアへ1年間、留学しました。1ドル360円の時代です。オーストラリアを選んだ理由は、「動物や虫に興味があり、週末は昆虫採集にでかけることができるから。もう天国ですよ」と。

ある日、知人から夕食に招待されました。突然、質問されました。「日本で偉くなる人とは、どういう人だ!?」(養老さんは、この質問をはっきりと覚えているそうです。凄い質問だと思ったそうです)。思わず「それは、やはり人の心がわかる人でしょう」と言いました。知人は納得したような顔をして「ああ、それならオーストラリア人と同じだ」と言いました。恩師の口癖である「人の心がわかる心を、教養という」ことを自然に教えられていたことに気づいたそうです。

医学部の助教授時代・・・解剖の授業のある日、解剖台の脇に「一輪差しの花」が置かれてあるのを見つけました。翌日、すべての解剖台に小さな「花」が飾られてあったそうです。誰が申し合わせたわけでもなく・・・。「それは、本当に感動しました。やさしいじゃないですか。花を手向けるなんて・・・。私は性善説を信じています。人って、生まれながらにして、良いところがあるのですよ」。

あわただしく「時間」が流れていく毎日の生活。大切なことを教えてくれました。

4月のお休みは 21日(土曜日)、30日(振替休日)
   それと日曜日です。

「息子が仕事で東京に行くことに、なったんよ・・・。」
「娘がどうしても東京で、学生生活を始めたい」って。
「さくらの季節」は、「はじまりの季節」。前に向かって歩きましょう。お体、大切になさってください。

木下製粉株式会社会社  平成19年4月3日