2003年10月のお知らせ

日の暮れる時刻が、少しずつ短くなってきました。仕事を終えて戸外にでます。薄暗い「し~ん」とした空気の中から、秋祭りの「お獅子」の音色が聞こえてきます。
心が落ち着くひとときです。
8月末に社内旅行で、広島県のしまなみ海道・愛媛県の道後温泉と内子町へいきました。しまなみ海道は広島県尾道市と愛媛県今治市との間に建設されました。向島(むかいしま)・因島(いんのしま)・生口島(いぐちじま)・大三島(おおみしま)・伯方島(はかたじま)・大島(おおしま)をむすんでいます。瀬戸内海の風景に見慣れている私ですが、このあたり・・・小さな島々がお互い 近くにあり、異なった印象をうけました。町全体が心地良くて、忘れかけていた幼い頃の光景を思い出させてくれます。
生口島の瀬戸田町にある平山郁夫(ひらやまいくお)美術館を訪ねました。瓦と木がたくさん使われた、優しい雰囲気のある美術館です。平山郁夫は1930年に瀬戸田町に生まれました。画家・平山郁夫の感性は、瀬戸内の神秘的な潮の流れや海の群青色・瀬戸内の風土により育まれました。1945年8月6日、旧制中学3年の時、広島市で被爆。その後、後遺症に苦しめられましたが、やがて「仏教伝来」を初めとする平和を願う作品を多く描くことになりました。

仏教がもたらしたに日本文化の源流を求めて、東西文化の交流の路 シルクロードへと平山の思いは広がっていきました。玄奘三蔵法師による仏教の道を辿る取材旅行は現在、35万キロにも及んでいるそうです。館内は大作はもちろんのこと、少年時代の絵画・スケッチ・下絵の資料などが紹介されています。私は「屋根」という絵画が印象に残りました。キャンパス いっぱいに、オレンジ色に染まった家々の屋根が描かれています。

平山郁夫美術館 TEL 08452-7-3800
https://www.hirayama-museum.or.jp/

大三島にある伯方(はかた)塩業の工場を見学しました。昭和46年4月に成立した「塩業近代化臨時措置法」は、塩田を廃止して「イオン交換樹脂膜製塩」に切り換えるというものでした。世界で初めてのイオン化学塩(塩化ナトリウム99%以上)の製造に疑問をもち、消費者は愛媛県・伯方島の流下式塩田の存続運動に立ち上がりました。5万人の署名を集め、国会・関係省庁へ陳情・請願した結果、昭和48年6月 自由販売塩として認可されたそうです。「伯方の塩」は消費者運動から生まれた塩なのです。どの業種においてもそうですが、消費者の方の声を聞き、反映し、より良い結果を生み出すことの大切さを学びました。内子町については、来月のお知らせでお話しましょう。

10月のお休みは 13日(体育の日)、25日(第4土曜日)
それと日曜日です。

秋の味覚が いっぱい。梨・栗・きのこ類・・・・   お体を大切になさってください。

木下製粉株式会社会社  平成15年10月4日