2015年12月のお知らせ

m210512お茶会に誘われ、黄色い「銀杏」の形の和菓子を頂きました。子供たちの「お点前おてまえ」のおかげで、緊張した私の心は和んできました。子どもたちの小さな手は、秋の「もみじ」の葉っぱみたいに、かわいいです。

社内旅行の続編です。9月・10月のお知らせにて「村上海軍」「ウミホタル」についてお話ししました。今月は、愛媛県今治沖に位置する、「大三島おおみしま」の思い出をご紹介いたします。大三島は周囲約90km、瀬戸内海で5番目に大きな島で、人口約6300人。島のほぼ中央に、あまてらす大神おおみかみのお兄さん、大山おおやまを祀る大山おおやまづみ神社があります。「島に存在するの・・?」と思うほど、大きく、堂々とした神社です。境内を歩くと、直感的に安心感・安定感のような空気が感じられます。なるほど・・納得しました。全国に1万社を超える大山祇神社の総本社であり、「日本の総鎮守」と古い書物には記されているそうです。「山の神・海の神・戦いの神」として、歴代の朝廷や武将が参拝し、武具甲冑を奉納しました。

近代においては、初代総理大臣・伊藤博文、そして旧帝国海軍連合艦隊司令長官・山本五十六も参拝されたそうです。国宝・重要文化財の指定を受けた日本の甲冑の8割が、神社の宝物館に収蔵され、一般公開されています。(旅行の予定上、見学できませんでしたが)源頼朝や源義経の鎧も展示されているそうです。宝物館内の写真からは、「ピン」とした歴史の気迫が伝わってきます。ガラス・ケースの左右に整列された甲冑は、いにしえの武将たちが立っているようです。社務所でお守りを買い求めたとき、5歳ぐらいの女の子とお母さんの微笑ましい会話に出会いました。「このピンク色のお守りをほしい・・」。「だめだめ・・まだ、はやいわよ」。女の子が欲しがったのは、縁結びのお守りでした。思わず、微笑んでしまいました。

驚きました。大三島には、5つの美術館や記念館があり、瀬戸内海の景観との調和が考えられています。例えば、美術館の窓が額縁で、瀬戸内海は絵画のようです。現代彫刻が展示されている「ところミュージアム大三島」は、海に面した傾斜地に建てられています。独特な形の「伊東いとうとよ建築ミュージアム」は、建築関係の仕事をされている方にとっては、より興味深いと思います。建築家・伊東豊雄さん(1941年~)は、「みんなで考え、みんなで作ることを重視して、建築設計を考えています」という記事を読みました。大三島の旧法務局の古い建物を、島民たちが使える「みんなの家」に改修しました。建築の域にとどまらず、大三島でのワイン栽培も提案しています。「若い人々の力を借りて、長い時間をかけて、大三島の島づくりに取り組むことを決意しました。心の豊かさを求め、地域に目を向け、自然に開かれた生活を考える時期を迎えています」と記されています。

(スケールは及びませんが)偶然、私も同じようなことを考え始めていました。経済的にも、文化的にも、日常生活も魅力ある「讃岐の地」であってほしい・・そして、海や木々などの自然に囲まれて、人々の気持ちが「ゆったり」できる「讃岐の地」であってほしい・・。幸運にも、私たちの住む香川県は、「讃岐うどん」・「さぬきの夢小麦」そして和三わさんぼん(伝統製法に基づいた、サトウキビから作られたお砂糖)などの特産品に恵まれています。

帰りのバスの中では、ビンゴ・ゲームで盛り上がりました。添乗員さんのお心添えで、景品も配られました。番号が呼ばれるたびに、みんな「わくわく」。ため息も、もれてきます(笑い)。バスに揺られながら、ある歴史研究家の方の言葉を思い出しました。「歴史を知ることは、将来、何をすべきかを決断する時、その方向性を導いてくれますよ」。瀬戸内の歴史、瀬戸内の将来の可能性を再認識させてくれた旅でした。

12月のお休みは、23日(天皇誕生日)・30日・31日、そして日曜日です。

今年も、皆様のご協力を得て、年末・年始のお休みを頂くことができます。ありがとう、ございます。一年の締めくくりの「季節」です。おからだ、大切になさってください。