2007年6月のお知らせ

ゴールデン・ウイークはどのように過ごされましたか。5月5日は子供の日。端午(たんご)の節句の行事は、奈良時代にはじまりました。端午は「月の端(はじめ)の午(うま)の日」という意味で、「午(ご)と五(ご)」の音が同じなので毎月5日を指しました。そして5月5日になったとも伝えられています。奈良時代、季節の変わり目である端午の日に、病気や災いを避けるための行事がおこなわれました(中国では草摘みをしたり、蘭を入れたお湯を浴びたり、菖蒲を浸したお酒を飲む風習がありました)。宮廷では厄除けの菖蒲をかざり、人々に蓬(よもぎ)などの薬草を配り、災いを退治する意味から「馬から弓を射る儀式」も行われました。

武家政治である鎌倉時代になると、武士のあいだで尚武(しょうぶ=武をたっとぶ)の気風が強くなり、「菖蒲」と「尚武」をかけて、端午の節句を尚武の節日としてお祝いするようになりました。江戸時代、徳川幕府は5月5日を式日に定め、大名・旗本たちはこの日に、江戸城に参り将軍にお祝いを述べました。将軍に男の子が生まれると、玄関前に馬印(うましるし)や幟(のぼり)を立てて祝いました。このような時代の流れのなかで端午の行事は、「男の子誕生」のお祝いへと結びついていったようです。厚紙で作った兜(かぶと)や人形・紙や布に書いた武者絵なども飾り、武家の幟(のぼり)に対抗して、町人たちの間では「鯉のぼり」を飾りました(今日の「鯉のぼり」の風習のはじまりでしょうか・・・!)。

「菖蒲(しょうぶ)」は昔から「薬草」として使われ、「根」は漢方薬として胃薬・解熱に効果があると言われます。端午の節句に「菖蒲湯」をたててはいるのも、無病息災を念じたからです。お湯に「菖蒲の葉」を入れると身体が暖まり、お湯につかったやわらかい菖蒲の葉を頭にまくと、頭がよくなる、腹のまわりにまくと病気をしない・・・などと言われます。

端午の節句の日、スポーツ・クラブへ行きました。最近、健康のために運動を心がけている人が多いせいでしょうか。ストレッチ・筋肉トレーニング・プールでの歩行。年齢層の高い方たちが多く来られています。「今年の私の目標は・・・ストレッチして腰痛を治すことよ。ストレッチ体操をすると、自分で身体が変わっていくのがわかるのよ」。「会社での生活・仕事のあとでの自分の時間。気持ちを切り替えて、毎日を楽しくすごしたい」という会話を耳にしました。様々な目的で、スポーツ・クラブに来られています。

クラブのお風呂を覘(のぞ)いてみました。なにか浮かんでいます。「菖蒲の葉」でした。驚きました。おもいがけないプレゼントでした。菖蒲の葉は熱いお湯の中で、「ぴん」と背筋を伸ばして浮かんでいました。驚きました。今年一年、「健康で過ごすことができそう・・・」と思いながら、お湯に浮かんでいる菖蒲の葉に触れました。

自動車を運転しながら・・・アパートの2階の窓から、風の中で泳いでいる「鯉のぼり」が目にはいってきました。小さな、かわいい「鯉のぼり」です。この鯉のぼりのように、きっと元気な男の子が育っているのでしょう。

6月のお休みは 9日(土曜日)、
それと日曜日です。

「玄関先の軒下にツバメが巣作りをしているの。今朝、6羽のツバメの子どもが巣を飛び立っていったのよ。うれしいような・・・さびしいような・・・」と友人からの知らせ。昼間の長さが、長くなりました。6月22日は夏至です。お体、大切になさってください。

木下製粉株式会社会社  平成19年6月2日