#542 方向音痴

f542良くも悪くも現在の日本は、全てが東京中心で廻っています。業界団体の会合は必ず東京で開催されます。また弊社のような地元密着型の中小企業でさえ、営業担当が月に数回、上京します。よって東京へのアクセスは便利にできていて、8時30分に会社を出発すると11時には羽田に到着しています。一方、地方は公共交通機関が十分完備されていないので、どうしても自動車が主要な移動手段になります。中国地方のあるユーザは、車で片道4時間かかるところもあり、これも地域格差のひとつの結果かと思ってしまいます。

ただ羽田までは近くても、東京は広いのでそこからが大変です。移動手段は電車中心となるため、ユーザからユーザまでに1時間以上かかることも珍しくなく、よって一日に訪問できるユーザ数は限られます。蛇足ながら弊社ユーザは当然うどん専門店です。香川では「うどん・そば」といいますが、東京では「そば・うどん」と順序が逆転するように、そば文化圏ですが、元気で個性的なうどん屋さんもたくさんあります。営業担当は行く先々で試食するため、ついつい食べ過ぎてしまいますが、電車移動では歩行距離も長くなるので、それが程よい腹ごなしになるようです。そして道に迷うと益々運動量が増え、健康的になって香川に戻ってきます。ということでイラスト担当者からの新着情報をお届けします。
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突然ですが皆さんは方向音痴ですか?私は今まで意識したことありませんでしたが、最近そうであることを自覚するようになりました。最近ではスマホの地図アプリを起動すれば、自動的に目的地まで案内してくれるようにはなっています。しかしそれでも迷うのです。厄介なのは自分がどちらの方向に向かっているのか、暫く進まないとわからないことです。もちろんスマホにはコンパス・アプリもついてるので、難なくいけそうなのに、マーフィーの法則なのか、反対方向に踏み出すことが多いような気がしてなりません。

検索結果では徒歩5分のお店のはずが、20分歩いても見つからないと、だんだん焦ってきます。余裕をもってでた筈なのに、予約時間に遅れそうになりタクシーでズルしようとすると、運転手さんに「すぐ目の前ですよ」なんて言われたこともあります。東京で何年も住んでいてこの有様なので、外国人観光客はきっと大変なんだろうなと思うのですが、彼らはなんの迷いもなく、スタスタ歩いているようにも見えます。ということはやっぱり私だけが特別で方向音痴なのかな、と考え込んでしまいます。

一方、方向音痴であるからこそ得られた貴重な経験もあります。実は先日、どうにもわからないので思い余って、道を尋ねてみました。都会の人は常に忙しなく、そして冷たいイメージ(あくまでイメージです)があるのですが、尋ねてみると、なんと丁寧に手取り足取り教えてくれたのです。その後も何度が挑戦しましたが、実際に声をかけるとほとんどの人が親切に教えてくれます。大袈裟でも何でもなく、ただ素直に「ああ、日本に生まれてよかったなあ」と実感しました。

ただ良いことばかりではりません。これに味をしめて、少し迷うとすぐに近くに人に聞いてしまうようになりました。徒歩5分程の目的地までの道中、5人に尋ねることもザラです。1分歩く毎にまた1人、2人…と聞きながら、目的地辺りを行ったり来たりしながら、最終的になんとか到着することができるようになりました。それにしても聞いた情報を正しく実行できない自分にはつくづく呆れるばかりです。歩きスマホをしなくても、目的地まで一直線に誘導してくれる地図アプリを誰かアップしてくれないかと願うばかりです。