#505 2016年迎春

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本年もどうかよろしくお願い申しあげます。

昨年同様、一昨日は「さぬきの夢」の製造元であるJA香川県さんに新年のご挨拶にいって参りました。お話の中でH27年度産「さぬきの夢」は、H26 年産と比較して、若干たんぱく質が低めであるとお伺いしました。うどん屋さんによっては、H27年産は「少し切れ易いような気がする」という声も聞かれますが、この辺りが原因かと思います。ただ作業性に少しの難がある分、うどんそのものの旨味は申し分ありません。どうか「さぬきの夢」を昨年に引き続きよろしくお願い申し上げます。

さて元旦の地元紙(四国新聞)で、「餡餅雑煮」の特集記事を見かけたのでご紹介します。餡餅雑煮とは、白味噌仕立ての出汁の中に餡入り丸餅が入っている香川県特有の雑煮です。全国的には、丸餅、角餅、またすまし、白みそ、赤みそなど色々な組合せがあるようですが、香川県民は「白みそ+餡餅」です。学生時代、東京で「お雑煮をご馳走してあげるからおいで」と言われ喜び勇んで参上しましたが、おすましの中に角餅が入っていてびっくりしたことを今でも鮮明に覚えています。

f505_3ところで香川県民のほとんどは餡餅雑煮を食べるのかと思っていたら、「食べる派」は52.1%と思いの外、低い数字でした。ただ香川県内にも地域差があり、坂出市は63.7%とかなり高めでした。餡餅雑煮未体験の方からは、「あんこが溢れてお味噌と混ざったらどうするんですか?」と心配そうに聞かれることもありますが、その時は決まって「あんこが溶けだすことで得も言われぬ美味しさになるんです」と答えることにしています。

f505_4尤も以前は少なくとも正月三が日は、毎朝2個ずつ消化していましたが、今年は流石にお腹に堪えたので、2日目からは1個になりました。香川で餡餅雑煮が発明された理由は、昔全国有数の砂糖の産地であったことが影響しているようです。当時、砂糖は高級品で、庶民は生産するばかりで食べられない。「せめて正月だけでも」との思いから、お餅の中に砂糖たっぷりの餡こを入れたという説が有力のようです。どうか今年もよろしくお願い申し上げます。

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