木下製粉株式会社 さぬきより「挽きたての粉」をお届けします!

#452 東南アジアの製粉事情

f452昭和40年には434社あった日本の製粉会社も、装置産業化と大量生産化の流れに押され、現在では実質的には50社余りとなりました。現在の製粉工場は「段階式製粉」を実践するために数多くの機械装置を必要とし、建設資金が高額になってしまいました。その結果投資資金を速やかに償却するためには、大量生産しか方法がありません。中小製粉としては、「中小は中小なりの存在意義」があると確信していますが、時代は確実に大規模化と寡占化の方向に進んでいます。またスピードに多少の違いはあるにせよ、これは世界的な流れです。

今回、豊田通商㈱様より東南アジア5カ国((韓国、台湾、フィリピン、タイ、インドネシア)の製粉産業の概況を伺うことができましたので、誠に簡単ですが、備忘録を兼ねてここにまとめておきます。どこも元々小麦を耕作していない地域で、ここ数十年で粉食が普及した国々です。ダイジェストは下図にありますが、その下にある世界各国のデータ(#359に掲載済)とを比較すれば、よく理解できると思います。

#418      2014_03_15       製粉業を巡るグローバルな動き
#406      2013_12_14       韓国の製粉事情・・・その③
#405      2013_12_07       韓国の製粉事情・・・その②
#404      2013_11_28       韓国の製粉事情・・・その①
#359      2012_12_21       製粉と小麦粉のお国ぶり・その③
#358      2012_12_14       製粉と小麦粉のお国ぶり・その②
#357      2012_12_07       製粉と小麦粉のお国ぶり・その①
#353      2012_11_07       日本の製粉事情
#186      2009_05_07       世界の製粉事情

日本の一人当りの小麦粉消費量は、表から37.9kg(実際は32kg程度だそうですが)なのでこれが基準となります。韓国と台湾は日本とほぼ同程度ですが、他はインドネシア(23kg)>フィリピン(16.3kg)>タイ(15.5kg)とかなり少なくなります。もちろんこれらの国々は小麦生産国ではないので、まあ健闘している方かも知れません。韓国の状況は#404-406をご覧いただくとして、台湾は小麦粉消費の33%が麺、25%がパン用です。またフィリピンは半分以上がパン用途ということです。

資料ではタイとインドネシアにおける小麦粉用途についての説明がありませんでしたが、タイは米(コメ)文化なので、麺類にしてもビーフンが基本です。よって小麦粉はパン類が主体でないかと推測します。インドネシアは、赤道直下の国であるにも拘らず、小麦粉消費が23kgというのはかなり多いと感じます。そして驚くべきは、インドネシアという国は、人口が中国(13.5億人)>インド(12.4億人)>アメリカ合衆国(3.1億人)に次ぐ世界第4位という事実です。世界最大のイスラム人口国なので、ハラール認証を得れば、小麦粉関連商品でかなりの営業展開を見込めるかも知れません。

今回ご紹介した5ヶ国は、すべて人口100万当りの工場数が1以下、つまり平均すれば1工場が100万人以上の需要を賄う、大規模工場です。未だに小規模製粉工場がかなり散在するヨーロッパ地域とは対照的ですが、これは製粉産業の歴史がある地域と、そうでない地域との違いだと考えます。長い小麦粉産業の歴史を持つフランスやドイツは今でも300~400の製粉工場があります。

元来小麦生産国でなかった(つまり小麦文化のなかった)これら東南アジア地域で、現在これだけの需要がある理由は、それだけ小麦粉製品が誰にでも受入れられ易く魅力的であるからです。具体的には小麦はその種類に応じて、パン、ケーキ、ドーナツ、うどん、ラーメンといった、ありとあらゆる食品に加工できることが挙げられます。そしてその加工適正を支えているのが、小麦特有のタンパク質であるグルテンの存在です。グルテンがあるからこそ、生地の状態で自由自在に加工できます。これからも小麦粉製品をよろしくお願いいたします。

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木下製粉株式会社 2014年11月30日


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