#249 全粒粉入りチップス

猛暑の中、はるばるニューメキシコまで友人を訪ねに行ってまいりました。ご存知だとは思いますがニューメキシコとはニューメキシコ州のことでメキシコとは国境を挟んでいますが、れっきとしたアメリカ合衆国50州の一つです。アメリカは太平洋を挟んでいるので実に遠く、日付変更線を超える必要がありますが、加齢のせいか、それがだんだんと辛く感じるようになってきました。向こうの地方都市までいくなら乗り継ぎをしながら、24時間は優にかかり、着いたときにはもうヘトヘトでした。でも友人の熱烈歓迎によりそういった疲れはいっぺんに吹き飛びました。

ところで飛行機に搭乗すると、必ずでてくるのがスナック菓子です。定番はクッキー、ビスケット、クラッカー、チップスなどですが(下画像参照)、今回思わず反応したのがこのポテトチップスでした。表面左にハートのマークがありそこに誇らしげに「一人前あたり18gの全粒粉が入っています!」との表示があります。ちなみに向こうの一人前とは1オンス(1OZ.)、つまり28.3gのことですが、なんでそれっぽっちが一人前なのか良くわかりません。それになんでオンス(28.3g)とグラム(1g)という異なる重さの単位が併用されているのかもよく理解できません。アメリカは科学技術の最先端をいっているにも拘わらず、今だにポンド、ヤード、マイルといった単位を使用している不思議な国です。

スナック類の数々

スナック類の数々

全粒粉入りチップス

全粒粉入りチップス

 

話は戻り、現在のアメリカの人たちを見ていると、明らかにカロリー摂取過多に思えます。太っている人が多く、それもただの太さではなく、日本では想像できないような体型の人も珍しくはありません。スラリとした人々が登場するテレビや映画はまるで別世界の話のようです。「肥満は万病のもと」と言われ、日本でもメタボ対策が問題になりつつありますが、アメリカでは特に深刻のようです。チップスの裏面をみると「大きな変化も初めの一歩から」というタイトルで、「あなたがより健康な生活をすごせるよう、このチップスには一人前あたり18gの全粒粉を使用しています。これにより心筋梗塞などの心臓疾患のリスクを軽減します」と書いてありました。

小麦全粒粉が心臓疾患のリスクを軽減することが、客観的な事実であることはほぼ間違いはありませんが(新着情報#245)、逆にチップスなどの油をたくさん使用している食品は太る原因になるのも事実です。つまりいくら全粒粉を使用していても、このチップスを食べれば食べるほど太るのです。ですからのこのような表現は誤解されやすいので、個人的にはあまり納得がいきません。

ジャガイモそのものは健康的ですが、加工度が高まるにつれて油や食塩がたくさん入ってきて、ついつい栄養過多になります。一物全体食(いちぶつぜんたいしょく)という言葉がありますが、これはできるだけ食品は元の形のまま、丸ごと食べましょうということです。その理由は栄養がバランスよく摂取できるからです。

一例を挙げると、マグロの脂ののったトロばかりを食べるより、チリメンジャコやイワシなどの小魚を丸ごと食べる方がいいということです。西洋では「毎日りんご一個で医者いらず」という諺がありますが、これも食品を丸ごと食べることです。ところがこれがりんごジュースになると砂糖などがいっぱい入ってきて栄養のバランスが崩れることになります。しかしそうはいうものの食品の精製度を高めると、どんどん口当たりがよくなり、美味しくなり、そして食べる量が多くなるのも事実です。「言うは易く行なうは難し」といったところでしょうか。