#023 さぬきうどん研究会・平成18年度総会

さぬきうどん研究会(真部正敏会長)・平成18年度総会
とき:平成18年1月28日(土)
ところ:KKR高松さぬき荘

さぬきうどん研究会は、1984年1月28日(丁度22年前の今日)、真部正敏香川大学名誉教授を会長として発足。純粋に讃岐のうどん文化の普及・啓蒙を主眼として活動しています。うどんの歴史や作り方、小麦の原料等についての勉強会を年に1~2回実施。機関誌『讃岐うどん』を年1回発行、最新刊は23号です。今日から23年目に入りますが、任意団体という不安定な立場でありながらよく続いてきたものだと思います。何にしろ作るのは大変ですが、それを維持継続していくのは、更に大変なことです。今日は、平成17年度の事業報告と18年度の計画、そして、来賓2名のお話がありましたので、簡単に紹介しておきます。

挨拶される真部正敏会長

挨拶される真部正敏会長

①総会
現在120名の個人会員(年会費2,000円)と20名の法人会員(年会費10,000円)。ただ、最近は若干減少傾向がみられるので、なんとかこのあたりでV字曲線を描きたいところ。入会希望の方は是非どうぞ。さて今年の予定は次の通り:

(1)例会の開催
(i)第58回例会
平成18年1月28日、今日の総会です。
(ii)第59回例会
5月または7月に、県内のうどん店、製麺所を探訪、見学・試食
(iii)第60回例会
まだ未定ですけど、会員の希望を聞きながら、秋に実施予定。

(2)他団体と共催するうどん文化の普及
(i)善通寺料理同好会のうどん教室(7月頃)
(ii)子供会の種まき、うどん打ち
(iii)留学生のうどん教室
(iv)その他

(3)印刷物の発行
『讃岐うどん』第24号(平成18年末頃予定)
なんてったって、この会報誌こそが、「さぬきうどん研究会」の存在意義を不動のものにしています。「さぬきうどん研究会」は知らなくても、この会報誌はどこかで見たことはあるのでは?

「讃岐うどん」23号の表紙

「讃岐うどん」23号の表紙

②講演その1
講演者:稲津忠雄氏(香川県産業技術センター食品研究所、食品加工担当)
演題  :香川県産業技術センターにおけるうどん加工利用に関する取り組み

内容は「さぬきの夢2000」の取扱いについての、これまでの発表された内容のまとめでした(これまで何度もお知らせしたことの繰り返しになりますけど・・・)。

「さぬきの夢2000」長所:
(1)うどんの表面がきめ細かく外観がよい。
(2)うどんの表面はなめらかで口当たりが良い。
(3)食感は適度な粘弾性を示す。
(4)うどんの風味が強い。

「さぬきの夢2000」の欠点:
(1)グルテンの性質が弱い。⇒ 結果として、半生麺は切れやすく、生麺は切れやすい。
(2)生地に粘りが少ないので作るのに技術が必要。

「さぬきの夢2000」についての食味、食感については申し分ない。よって今年の課題としては、最適な製麺条件について取り組んでいく、とのことでした。

香川県産業技術センター食品研究所・稲津忠雄氏

香川県産業技術センター食品研究所・稲津忠雄氏

③講演その2
講演者:「寿美屋」店主・檜木(ひのき)博氏
演題  :オーストラリア小麦から「さぬきの夢2000」に転換して

「寿美屋」店主・檜木 博氏

「寿美屋」店主・檜木 博氏

檜木さんは丸亀市で、「寿美屋」といううどん店を経営されています。以前から、部分的には香川小麦を使用していましたが、昨年からは100%、「さぬきの夢2000」に切り替えました。もちろん、ご苦労は多々ありますが、地産地消を推進したいとの考えで、できるだけ地元品を使用しています。

特にユニークなのは、地元の農家の野菜を店先で販売したり、またメニューに使用したりしています。最近では「ひゃっかうどん」も始めました。「ひゃっか」とは高菜(大からし菜)のことで、香川県西域の方言です。同じ香川県でも、東の方にいくと、「まんば」とよばれます。説明するのが、だんだん面倒になってきたので、お店の紹介は、例えば下記をご覧ください(すいません)。

https://www.shikoku-np.co.jp/udon/shop/shop.aspx?id=176
追伸: 2月1日より、「さぬきの夢2000」認証店が新たに3店舗追加されますが、「寿美屋」はそのひとつ。

 

知る人ぞ知る、司会担当の香川大学農学部・三木英三教授
(暗かったので少しぶれています、ごめん。「あゆはぶれない」を使ったんですけど。)